母は強くならなきゃ【完】
陽君が莉未の手を握り、行進して来た。

「俊、ねぇねとにいにだよ」

と教えてもおやつに夢中で『プッ』とパパも笑う。

俊樹はビデオカメラで、お母さんがデジカメで撮影中。

「「おはよう」」

おじさんとおばさんが到着した。

まだ体操だけだから、十分間に合った。

「兄さん、お父さんはどうなの?」

「命にかかわる事ではないし、足の骨折だ。

だから入院しないと言い張ったが、今夜だけは入院にしたんだ。

他に異常がないか、確認のためにな」
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