【短】蒼くんは私のことを愛したくてたまらない!
「また、行きたいね!今度は抹茶と小豆のパンケーキ食べてみたいなぁ」


わくわく気分で振り返ると、蒼くんは突然立ち止まった。


「…それは無理やろ」


「どうして…?」


「どうしてって…本命チョコ渡すんやろ?優奈の恋が叶ったら二人で過ごすことはもうないやんか」


蒼くんは下を向いたまま話す。


言われてみればそうだ。藤堂先輩と付き合えることになったら二人でいることは先輩への裏切りになってしまう。


それに、私の恋が実らなくても蒼くんの告白は成功するはずだから、どちらにしても今日で最後。
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