【短】蒼くんは私のことを愛したくてたまらない!
「おはよ優奈(ゆな)!」


そう言って教室に入って来たのは、秋に関西から転校してきた(あお)くん。


スポーツ万能のイケメンくんなので性別関係なく人気者だ。


転校してきた時に席が隣だったのもあって、私たちはすぐ仲良くなった。


「あぁ…おはよ」


反応がいつもより鈍い私を見て、蒼くんは不思議そうな顔をした。


「どないしたん?悩み事でもあんのん?」


「ううん。バレンタインについて考えてただけ」


「へー…で、俺に何個くれるん?」


「何であげる前提で話が進んでるのよ!」


「え…くれへんの?」


「あげても義理だね」
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