【短】蒼くんは私のことを愛したくてたまらない!
「あ!」


突如、私は大切なことを思い出した。...蒼くんの告白のこと。


どうしよう。私が泣いている間中ずっと蒼くんのこと拘束してたから、蒼くんまだ好きな子に告白できていないんじゃないかな!?


「優奈?どないした...」


「蒼くん!ありがとうこんな時にまで!ほら、早く!」


「え?何が...」


「もう私はいいから!気持ち伝えないと後悔しちゃう!」


私の必死さもむなしく、蒼くんはわけがわからないといった感じできょとんとしている。


「ちょっと待って!優奈は一体何の話をしとるん?」


呆れてしまった。蒼くん、一番忘れちゃいけないことだよ!


「ちゃんと思い出して!好きな子に告白に行くんでしょ!」


一向に分かってくれない蒼くんにやきもきして、私は大きな声でそう言った。
< 29 / 38 >

この作品をシェア

pagetop