開けずの手紙ー完全版ー/長編呪い系ホラー【完結】
その4


三浦美咲が通う東京都下の某高校…、昼休み…。
昼食のお弁当を食べ終わり、美咲は2年C組の教室で仲の良いクラスメート、倉田マミと談笑中だった。

すそんな最中…。

「美咲、また来たよ…。ええと、今度はD組の吉原さん達か…」

「…ああ、三浦さん、山本さんからから聞いたわ。私たち、B組の大塚さんから声かけられて、よくわからなくてさ、あのメールに名前載せちゃったの…」

「そうなの。私たち3人は彼女からただ、呪いをかけられたら大変だから、みんな一緒に手紙断りの申し出をしとこうって強引に誘われたから、あまり深く考えないで名前かしちゃって。ごめんなさいね」

「私も別に悪気はなかったのよ。美咲とは選択授業一緒だし、気まずくなっちゃわないように、3人でお詫び入れにこようってことで、昼休みにごめんね」

「ううん、いいのよ。私、仮にそういうことになっても、友達とか巻き込まないようにって決めてるから」

「そう!じゃあ…、今まで通りで接してくれるのね?」

「うん」

「よかった~。ああ、倉田さんもありがとう。じゃあ、またね~」

3人は”用件”が済むと、これで安心と言った表情で、美咲とマミの前から足を弾ませながら去って行った。


***


「全くげんきんだよな、みんな…。安全だってわかったら、急に愛想振りまいて、わざわざいい訳かましに美咲詣でだもん」

「マミのおかげだよ。私が直接みんなにさ、手紙を送らなくちゃならなくなっても、デタラメの住所で戻ってくるようにするから大丈夫だっから言ったって、マトモに信じてくれなかと思うし。かえって、みんな遠ざかっちゃったかもね」

「うん、手島先生もそんな不安があったんで、連中には私からの方がいいと考えたんだよね。だからさ、むしろ私、この際ガツンと言ってやった方がいいと思ってね…。うふふ…」

「ありがとうね、マミ、感謝してるよ」

「いいって。友達じゃん、私ら。でも、うまく行ったみたいでよかったわ…」

マミは午前中の出来事を思い返すと、思わず笑いが漏れた。
それは、2時間目の授業が終わったあとだった…。




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