光の中の闇と闇の中の光

いざ!同居へ

そして、ある日人が家に来た。


そして、その人は、警察だと言った。


「そこにいるすみれさんが誰かに狙われている可能性があるので、ウチで保護したいのですが、よろしいでしょうか。」


そう言われてお母さんは動揺したように見えた。


でも、らんは一瞬ほっとしたような表情をした気がした。


(ん?気のせいかな?)


そして私は警察と名乗る人に連行された。


だいぶ家から離れたところで警察の人が立ち止まった。


そして顔をごしごしと拭いた。


その人は…「あやかしさん⁉」


「おい!なんだそのあやかしさんって。」


あっ、つい


「な、名前知らないので。」


「あっ、そっか。」


理解してくれたようで良かった良かった。


「俺の名前は斉鳩帝夏、鳩のあやかしだ。」


鳩っ?


乱暴な口調なのに鳩ってか、かわいい。


「おい、なんか変なこと思ってるだろ。」


「へっ?あっすみません。」


なんか鋭いな…


「あの、ありがとうございました。わざわざ来てもらって。」


「いや、大丈夫。井龍様に言われて来ただけだし。」


そうなんだ…


「ほんっとあの人たまにとんでもないこと言いだすよな…あやかしに平民連れて来いとか...」ボソッ


ん?


なんか言ったような。


「?どうしました?」


「あぁー、いや、なんでもない。」


今日から井龍様との同居が始まります!
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