光の中の闇と闇の中の光

井龍様の家

「お邪魔しまーす。」


井龍様の家に着いた。


らんはめちゃくちゃ緊張した顔をしている。


私は二回目だからそこまで緊張しない。


「どうぞ。」


井龍様は相変わらず微笑んでいる。


「自分の家だと思ってくつろいでね～。」


「はーい。」


私は結構お気楽に返事をした。


それに対して...


「は、はい...」


らんは滅茶苦茶緊張した感じで返事をした。


当たり前だ。


なんせ、相手は神様だし、普通は近づけるわけがない存在だもん。


私だって最初はめっちゃ緊張したけど、夏休み期間中ずっと一緒にいたからね。


慣れちゃった。


まぁ、らんもいつかは慣れるでしょ。


「じゃあ、まずは夜ご飯食べようか。」


「はーい。」


お母さんとの激闘のせいで、三時に行ったのに帰ったころには八時になっていた。


井龍様の家でのご飯滅茶苦茶おいしいから好き。


豪華だし、たくさん食べても怒られないからね。


「はい、どうぞ。」


美味しそー!!!!


「「いただきます！」」


天国...


滅茶苦茶おいしい！


どれだけでも食べれそう～


らんも美味しすぎてビックリしてる。


井龍様が料理してるわけじゃなくて、井龍様の家の料理人さんが作ってくれてるらしい。


感謝しかない。


もうプロの料理だもん。


「おいしいぃぃ。」


思わず声が...


「すみれさんは美味しそうな顔をして食べてくれるからうちの料理人も喜んでるよ～。」


「そうなんですねぇ」


「料理人????」


らんは知らなかったからびっくりしてる。


そりゃそうだよね。


普通の家に料理人なんかいるわけないもん。


でも、井龍様は神様だから、何でもありだよね～。


庶民の私にはあんまり実感ないけど。