素直になれない私たち
再会
「あかり、また同じクラス!」
1年のときから同じクラスで仲の良い吉沢晴夏が抱きついてきた。
晴夏とは高校からの友達で、高校に入ってからの大抵の出来事は共有して
いる。
ただ、中学時代の話はあまりしていないので、晴夏は私とアイツのことは
知らない。
晴夏と2人で新しいD組の教室に向かうと、すでに半分くらいの人が席に
ついていた。
顔見知りの人とは軽くハイタッチしながら挨拶をかわし、黒板に書かれて
いる席順を見て自分の席を確認する。
窓側から2列目で後ろから3番目。晴夏とは席が斜めで近い。位置的には
まあまあかな。
私の2つ後ろの席には南瑛斗が一足先に着席していた。南は晴夏と同中で、
1年の時にも何度か一緒に遊んだことがあるので知っている。
そして、1学期のお約束ともいえる名前順の席。
『三浦あかり』と『南瑛斗』の間に入るのは-
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