婚約してから十年、私に興味が無さそうなので婚約の解消を申し出たら殿下に泣かれてしまいました
「貴族に対する侮辱も追加だな。君と話をしているととても疲れる。ジュリアナ・フロス、本日を以て退学とする。学園長である私が決めた判断であり異議は認められない! 荷物を纏めて一刻も早く学園から立ち去れ! この生徒を寮まで連れて行き校門を出るまで監視するように。暴力性を秘めているから他の生徒に手を出されては困るからな、後は頼んだ」
「「「はい」」」
どこから連れてこられたかわからない三人の屈強な男たちに連れ出されて行くジュリアナだった。
「ちょっと離しなさいよ! 自分で歩けるってば!」
何よ! あの学園長! 今まで出てこなかった癖に偉そうに!!
え? ……国王の実の弟? ジェフェリー様の叔父さん?
自ら教育者になる為に留学までしていた?
優秀な人材を育成して国を豊かにするように?
学園長は王族から抜けたくても国王が許さない?
仲が良い兄弟で学園の事は全て学園長に任せてある?
そんなの知らなかったわよ!