私の恋人と執事はいつもいがみ合っている
「………今何時?」

サイドテーブルのスマホに手を伸ばす、星那。
画面を確認する。

「ん?あ、河冨だ!
…………」
星那は、河冨に返事を打ち始めた。

それを蒼志は、星那を両足で挟み後ろから包み込んで覗いた。

星那の“温かいメール”とやらの内容を見てみようと思ったからだ。


【河冨、おはよう♪
お返事、遅くなってごめんね(T_T)
お迎えは、門限まであーくんと一緒にいたいから、21時少し前かな?
あと、パパとママは寂しがってなかったかな?
河冨も、私がいなくて寂しくなかった?(笑)
あ、でも!ゆっくり、お休みできたかな?
帰ったら、大切なお話があるの(^^)
また、連絡するね!
星那☆】

「━━━━━━よし、送ー信!と!
ん?あーくん?」

「………」
確かに絵文字の多い、星那らしいメッセージ内容だ。
蒼志にも、こんな絵文字の多いメッセージを送ってくる。

「あーくん!」
「んぁ?」
「どうしたの?」

「ううん。別に。
それより、朝飯…つか、もうすぐ昼か!
なんか、作って食べよ?」
再度、後ろから頬にキスをしてベッドから降りた。


一緒に調理し、仲良く食べる。

「フフ…フフフ…」
ホットサンドを頬張りながら、微笑んでいる星那。

「ん?星那?」
「なんか、幸せだなぁーって!」

「フフ…そうだな!
結婚したら、毎日こんなだぞ!」
「うん!」


ブランチを済ませ、ソファに並んで座り紅茶を飲んでいる二人。
「星那、今日どうしようか?」

「うーん…
あーくんの行きたいとこに行こ?
昨日は、私の好きなとこ沢山連れてってくれたでしょ?」
「そうだなぁー、俺はほんとに星那が喜ぶとこが…………あ!」


そして二人は、雑貨屋にいた━━━━━━━━

「なんか、お揃いの食器買おうぜ!
これからも、泊まりに来るだろ?
それに、そのまま結婚すんだし」
「うん!」
微笑む蒼志に、星那も笑った。

様々な食器を見て回る。
「あ!あーくん!見て~星~!」

「フフ…ほんと、好きだなぁー(笑)」
「フフ…だってぇ(笑)
あーくんも好きでしょ?」


「うーん…星っつうか、星那が好き!」
そう言って蒼志は、星那に口唇を寄せた。
< 18 / 81 >

この作品をシェア

pagetop