私の恋人と執事はいつもいがみ合っている
「………っ…/////」
顔を赤くする。

「フフ…星那、照れてる!」
「だって…/////」

「可愛い…」
更に口唇を寄せる、蒼志。

「え?あ、あーく…ちょっ…/////」
「ん?何で、顔逸らすの?」

「だって、ち、近…/////」
「うん。キス、したいなって…!」

「だ、ダメだよ…!ここ、お店…中…人も沢山……」
「大丈夫……!誰も…見てないから……」

チュッ!とリップ音がして、二人の口唇が重なった。



「━━━━━なんか…あーくんが、あーくんじゃないみたいに見える」
お揃いの食器を購入して、外に出た二人。

星那が、ポツリと言った。

「ん?」
「何てゆうか、大胆になったとゆうか……」

「そう?」
「うん/////」

「んー、そうかも?
婚約できたから、なんかなにやっても許されるかな~って思ってさ。
今までは、何をするにも嫌われんじゃねぇかと思ってできずじまいだったし」
「そっか」

「嫌?」
「ううん。恥ずかしいなってだけ////」

「じゃあ…もっと、していい?」
また蒼志の顔が近づいてくる。

「だ、ダメ!人、いっぱいいるし/////」
慌てて押し返す星那。
「えー」
いじけるように頬を膨らませる蒼志。

その表情を見て、星那はフフ…と笑うのだった。


それから映画を見たり、服を見たりして過ごし……
日が暮れてきて、夕食を食べようということに。

「星那、何食べたい?」
「………」

「星那?」
「………」
星那は考え込むように、ボーッと前を見ている。

「星那!!」
「……っあ!な、何!?」

「それは、こっちセリフ!
どうした?」
「夕食、食べたら…あーくんとバイバイだなって……
寂しいなって思って…」

「………」
切なく笑う星那の頭をゆっくり撫でる、蒼志。

「あーくん…」

「また、いつでも連れてきてやる。
星那が望むなら、いつでも。
なんなら、同棲する?(笑)」

「フフ…もう!(笑)あーくんったら!」

「俺は本気で言ってるよ?
ほら、来年大学四年だろ?後一年で、結婚できるんだし。
結婚生活の為の練習?みたいな(笑)」

「………あーくん…
パパとママに、話してみる!」
「あぁ!」

微笑む星那に、蒼志も嬉しそうに微笑んだ。
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