私の恋人と執事はいつもいがみ合っている
「「「━━━━━あ……(笑)」」」
固まる蒼志・星那、大騎・実波、智久・陽香。


ばったり会っていた━━━━━━




今日はクリスマスイブ。
星那は、蒼志のマンションに泊まる予定だ。

街で繰り広げられる、様々なイベント。
イルミネーションや音楽イベント等が、行われていて毎年カップル達で賑わっているのだ。

街まで、河冨に送ってもらった蒼志と星那。
「お嬢様、何かありましたらすぐに駆けつけますので!」

「何かなんかねぇよ!」

「そんなの、わかりません!
お嬢様は、とても魅力的ですので変な輩に連れ去られる可能性があります!
蒼志様一人では、太刀打ちできないことだって……!」

「だからぁ!ねぇよ!
この俺が!太刀打ちできないとでも?」

「ですから!“そうゆうこともある”と言ってるんです!」

「俺を誰だと思ってんの!?」

「は?どう見ても、草壁 蒼志様ですが。
え?違うんですか?
蒼志様、頭がおかしくなったのですか?
病院にお連れしましょうか?」

「お前っ…!?」

「ちょっと二人とも!!」

「はっ…!?お嬢様!?も、申し訳ありません!!」
また、低レベルな言い争いを始めた蒼志と河冨。
星那に止められ、慌てて頭を下げる河冨だった。


それからゆっくり街を歩きながら、見て回る。

“王子と姫”と言われる程の、蒼志と星那。
街行く人達が、見惚れている。

「何処行こうか?」
「なんか、温かい飲み物飲みたいな!」
「ん!
思ったより、寒いもんな!」

カフェに向かう。
客が店外に出る程並んでいて、最後尾に並んだ。


「星那、寒くない?大丈夫?」
「うん!あーくんにくっつくから!」
ピトと蒼志にすり寄る。

「フッ…可愛い!」
そんな星那の頭を撫でる。


「━━━━━━フフ…」
星那がクスクス笑いだした。

「ん?星那?」
「だって、今日バイバイしなくていいから幸せだなって!
フフ…フフフ…」
「フッ…そうだな!」

二人が微笑み合っていると……
「「あ…雪だ……」」

雪が降りだした。
「フフ…綺麗……」

「あぁ…綺麗…////星那、綺麗////」
「え?あ、あーくん?」

蒼志の顔が近づいてくる。
「星那“が”綺麗っつってんの!」
「ま、ま、待って!」

「ん?」
「キス…するの?」

「うん、するの」
「だめ…/////」

「わ…/////声まで可愛い…/////」
「ほ、ほんとに…こんなとこで…/////」

「大丈夫…チュってだけ…」
「だめだよ……」


「━━━━━━あれ~?王子と姫様だぁー」
「あ!王子と姫様?
大騎と実波ちゃんも?」


「「え?」」


「「「あ………」」」
< 37 / 81 >

この作品をシェア

pagetop