私の恋人と執事はいつもいがみ合っている
「………あ、あーくん/////」
「ん?」

「お食事、食べよ?
満島さんがせっかく作ってくれたんだし」

「うん。でも、もう少しだけ」

今蒼志と星那は、大きなカウチソファに向かい合って座っている。
蒼志の足の間に星那を挟み、ただジッと…見つめていた。

「あんまりジッと見られてると、恥ずかしいよ…/////」

「星那がこんな可愛い格好するからだろ?」

「だって、クリスマスだし」

「うん」

「二人っきりだから、いいかなって」

「うん。こんな可愛いの、誰にも見せたくねぇ」

「見せないよ////あーくんだから、頑張ったんだもん。
全部、あーくんだからさらけ出せるんだよ?
キスも、エッチも、こんな格好も……」

「だからって、よくこんな格好しようと思ったな?
星那、こんなの絶対思いつかないだろ?」

「実波ちゃんと陽香ちゃんが、提案してくれたの」

「あいつ等…」

「あーくん。私、今ね?」

「うん」

「スッゴく幸せ!」

「うん!俺も!」

「だから、怖いの…」

「ん?」
切なく歪む星那の表情。
蒼志がゆっくり頭を撫でる。

「この幸せ、突然終わったりしないかなって……」

「は?」

「私、何も出来ないから……
河冨にいつも世話してもらってるような女だから、あーくんが飽きて、他の女の子のとこに行かないかなって……不安なの…
だから、必死なの!
必死に繋ぎ止めてるの!」

「………」
蒼志の頭を撫でていた手が止まる。

「あーくん?」

「━━━━━━星那、言ったよな?」

「え━━━━」
ゆっくり星那を押し倒す。

「“世界で一番幸せにする。一生離す気ないから、俺を信じてついてこい”って」

「うん…/////」

「終わらせねぇよ?
俺達の関係も、幸せも………!
そんなの……俺の方が、無理なんだから━━━━━」
ゆっくり蒼志の顔が近づき、口唇が重なった。


それからご馳走を堪能し、カウチソファで後ろから抱き締められている星那。

「星那」
「ん?」

「改めて、Merry Christmas!」
プレゼントを渡す、蒼志。

「ありがとう!」
振り向き、微笑み言う。
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