私の恋人と執事はいつもいがみ合っている
「河冨の様子見てくるね!」
河冨の部屋に行こうとする星那。
蒼志は、手を掴み引き寄せた。
「え……あーくん?」
「俺も行く」
「うん!あーくんも、心配なんだね!
やっぱ、あーくんは思いやりのある優しい人だね!」
「まぁな!」
(まぁ…心配なのは、河冨じゃなくて“星那”のことだけどな!)
二人は、河冨の部屋に向かう。
ノックをして、静かにドアを開けた。
「河冨…」
ベッド脇に近づき、声をかける。
「寝てんじゃね?
だったら起こさない方がいいよ、星那」
「うん、そうだね。
…………熱は…下がってるみたい…良かった……!」
河冨の額の冷えピタを外して、額を触り体温を確認する。
「ほら、いいだろ星那!
部屋戻ろ?」
河冨の額を触っていた星那の手を掴み、急かすように引っ張ったのだった。
ガシャン!とドアが閉まると、河冨の目がパチッと開いた。
ゆっくり起き上がる。
「………」
星那が触れた額に触れる。
優しい手の感触を思い出す。
蒼志様がいなければ………
そのまま手を掴み、引き寄せてこの腕の中に閉じ込めることができたのに……!
「お嬢様…」
星那を呼んでみても、戻ってくるわけではない。
河冨は胸を押さえ、うずくまった。
━━━━━━━━━
━━━━━━━…………
どれくらい経ったのだろう。
うずくまったまま、ただ横になっていた河冨。
コンコンと、ノックの音が響いた。
カチャ━━━━とゆっくりドアが開いて、星那と蒼志が入ってきた。
「え………河冨!!?
大丈夫!!?」
河冨が胸を押さえてうずくまっていたので、慌てたように駆け寄ってくる星那。
「あ…お嬢様……はい、大丈━━━━あ、いえ…ちょっと具合が………」
「ごめんね!
さっきも様子を見に来たんだけど、呼吸が穏やかだったし、熱も下がってたから大丈夫だと思って………
とりあえず、ちゃんと横になって?」
「はい…」
「待ってね!
お医者様に連絡して━━━━━」
「あ!お嬢様!」
部屋を出て連絡しに行こうとする星那の手を掴む。
「え?」
「その必要はありません。
お嬢様が傍にいてくれたら、僕は元気になれます!」
「河…冨…?」
「今だけでいいんです……
僕の傍に━━━━━━━」
「河冨!」
ずっと黙って聞いていた蒼志が、河冨を制した。
河冨の部屋に行こうとする星那。
蒼志は、手を掴み引き寄せた。
「え……あーくん?」
「俺も行く」
「うん!あーくんも、心配なんだね!
やっぱ、あーくんは思いやりのある優しい人だね!」
「まぁな!」
(まぁ…心配なのは、河冨じゃなくて“星那”のことだけどな!)
二人は、河冨の部屋に向かう。
ノックをして、静かにドアを開けた。
「河冨…」
ベッド脇に近づき、声をかける。
「寝てんじゃね?
だったら起こさない方がいいよ、星那」
「うん、そうだね。
…………熱は…下がってるみたい…良かった……!」
河冨の額の冷えピタを外して、額を触り体温を確認する。
「ほら、いいだろ星那!
部屋戻ろ?」
河冨の額を触っていた星那の手を掴み、急かすように引っ張ったのだった。
ガシャン!とドアが閉まると、河冨の目がパチッと開いた。
ゆっくり起き上がる。
「………」
星那が触れた額に触れる。
優しい手の感触を思い出す。
蒼志様がいなければ………
そのまま手を掴み、引き寄せてこの腕の中に閉じ込めることができたのに……!
「お嬢様…」
星那を呼んでみても、戻ってくるわけではない。
河冨は胸を押さえ、うずくまった。
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━━━━━━━…………
どれくらい経ったのだろう。
うずくまったまま、ただ横になっていた河冨。
コンコンと、ノックの音が響いた。
カチャ━━━━とゆっくりドアが開いて、星那と蒼志が入ってきた。
「え………河冨!!?
大丈夫!!?」
河冨が胸を押さえてうずくまっていたので、慌てたように駆け寄ってくる星那。
「あ…お嬢様……はい、大丈━━━━あ、いえ…ちょっと具合が………」
「ごめんね!
さっきも様子を見に来たんだけど、呼吸が穏やかだったし、熱も下がってたから大丈夫だと思って………
とりあえず、ちゃんと横になって?」
「はい…」
「待ってね!
お医者様に連絡して━━━━━」
「あ!お嬢様!」
部屋を出て連絡しに行こうとする星那の手を掴む。
「え?」
「その必要はありません。
お嬢様が傍にいてくれたら、僕は元気になれます!」
「河…冨…?」
「今だけでいいんです……
僕の傍に━━━━━━━」
「河冨!」
ずっと黙って聞いていた蒼志が、河冨を制した。