エリート御曹司は極秘出産した清純ママを一途な愛で逃がさない
「はい、森名です」
『もしもし、光太くんのお母さんですか?』
保育園の先生から、赤い顔をしているので検温すると光太に三十九度の発熱があったので、迎えに来てほしいと告げられた。
「わかりました、すぐに行きます!」
私は通話を終えると同時に、カウチソファから立ち上がる。
冬に風邪を引いたけれどそのとき熱は三十七度台後半で、三十九度まで上がるなんて初めてだ。
今朝はいつもより少し食欲がなかった。
最近暖かくなってきたからって薄着させすぎたかな。
保育園で別れるときも、眠たそうな顔をしていたっけ。
具合が悪かったんだ……。私がもっと早く気づいてあげられればよかった。
「映美?」
自己嫌悪に陥っている私の耳に、清都さんの声が届く。
「光太、高熱があるみたいで。今から保育園に迎えに行きます」
「高熱? それは心配だな。病院に連れて行くのか?」
「はい。すみませんけど、今日はこれで失礼します!」
一礼し、急いで立ち去ろうとした私の手首を、寸でのところで清都さんが掴んだ。
「映美」
グッと体を引き寄せられ、私は目をしばたたかせる。
「車で来てるから、乗せて行くよ」
「え、でも……。お仕事は?」
「心配ない」
言いながら背中を押され、私の体は半強制的に部屋から出される。
「で、ですが、お忙しいのでは?」
「大丈夫だ」
急いでいるから送ってもらえるとすごく助かるけれど、本当に甘えていいのか不安になる。
けれども光太が心配で、気が逸って足を止められず、大股の清都さんとともにホテルの地下駐車場にやって来た。
「さあ、乗って」
停まっているどの車よりも迫力と存在感のある、黒の高級外車の助手席にエスコートされる。
依然不本意な気持ちが残っているけれど、ここまで来たらご厚意に甘えよう。
「ありがとうございます」
ペコリと頭を下げて乗り込んだ私は、後部座席を思わず二度見した。
「こ、これ……」
高級感のある艷やかなシートに、チャイルドシートが取り付けられているのだ。
これってもしかして、光太のために……?
『もしもし、光太くんのお母さんですか?』
保育園の先生から、赤い顔をしているので検温すると光太に三十九度の発熱があったので、迎えに来てほしいと告げられた。
「わかりました、すぐに行きます!」
私は通話を終えると同時に、カウチソファから立ち上がる。
冬に風邪を引いたけれどそのとき熱は三十七度台後半で、三十九度まで上がるなんて初めてだ。
今朝はいつもより少し食欲がなかった。
最近暖かくなってきたからって薄着させすぎたかな。
保育園で別れるときも、眠たそうな顔をしていたっけ。
具合が悪かったんだ……。私がもっと早く気づいてあげられればよかった。
「映美?」
自己嫌悪に陥っている私の耳に、清都さんの声が届く。
「光太、高熱があるみたいで。今から保育園に迎えに行きます」
「高熱? それは心配だな。病院に連れて行くのか?」
「はい。すみませんけど、今日はこれで失礼します!」
一礼し、急いで立ち去ろうとした私の手首を、寸でのところで清都さんが掴んだ。
「映美」
グッと体を引き寄せられ、私は目をしばたたかせる。
「車で来てるから、乗せて行くよ」
「え、でも……。お仕事は?」
「心配ない」
言いながら背中を押され、私の体は半強制的に部屋から出される。
「で、ですが、お忙しいのでは?」
「大丈夫だ」
急いでいるから送ってもらえるとすごく助かるけれど、本当に甘えていいのか不安になる。
けれども光太が心配で、気が逸って足を止められず、大股の清都さんとともにホテルの地下駐車場にやって来た。
「さあ、乗って」
停まっているどの車よりも迫力と存在感のある、黒の高級外車の助手席にエスコートされる。
依然不本意な気持ちが残っているけれど、ここまで来たらご厚意に甘えよう。
「ありがとうございます」
ペコリと頭を下げて乗り込んだ私は、後部座席を思わず二度見した。
「こ、これ……」
高級感のある艷やかなシートに、チャイルドシートが取り付けられているのだ。
これってもしかして、光太のために……?