❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
子供のいない金子組組長は組の存続に悩んでいた。

「わかった、それならその女と結婚して、金子組を継いでくれ」

「申し訳ありません、自分に迷惑がかかるといけないと、姿を消して三年になります」

「冨樫、お前ずっと探しているのか」

「すみません、情けない男で」

「そうか、わかった」

金子組長はこの時から冨樫の自由を認めてくれていた。

そんな金子組長からの仕事はいつもきっちり行っていたのだ。

そして、多額の借金の男の元に向かった。

女はその男の借金を返すため、キャバクラで働いていた。

「おい、借金返済日、とっくに過ぎてるんだがな」

「すみません、この女にもっと働かせますので、もう少し待って貰えませんか」

その男は頭を下げた。

「お疲れ様です、組長」

そこへ冨樫はやってきた。

冨樫は部屋に入ると、愕然とした。

その男の後ろにいた女は、ずっと探していた葉月だった。

しかも、葉月は冨樫を見つめたが、反応がない。
すぐに視線を逸らした。

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