❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
緊急手術で冨樫は廊下で長い時間、手術室の明かりが消えるのを待っていた。

葉月、なんで俺を庇ったんだ、お前まで、俺を置いていくのか。

頼む、葉月を助けてくれ。

俺は神に祈った。

それから、どれくらいの時間が経過しただろうか。

手術室の明かりが消えて、担当医師が手術室から出てきた。

「日向葉月さんのご家族の方ですか」

「はい」

「命は取り留めました、後は日向さんの生命力に頼るばかりです」

「ありがとうございました」

葉月は集中治療室に運ばれた。

冨樫はずっと葉月の側を離れずにいた。

そこへヤスシがやってきた。

「組長、休んでください、このままだと組長が倒れます」

「葉月は今、一人で戦ってるんだ、俺もここを離れるわけにはいかない」

でも、冨樫は疲労と精神的なダメージで意識を失った。

「組長、しっかりしてください」

冨樫は救急処置室に運び込まれて、点滴を施された。

俺は夢を見ていた。

葉月が俺からどんどんと離れていく。

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