❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「いや、俺が葉月の気持ちを考えずに、自分の感情をぶつけた、すまん」

ヤスシは急に笑顔になり、ガッツポーズをした。

「若頭、オスがやっと目覚めたんですね、やっぱり葉月さんに欲情したんじゃないですか」

ヤスシの言葉に葉月は驚きの表情を見せた。

「どう言うことですか」

「若頭、ずっと……」

「ヤスシ、余計なこと言うんじゃない」

「すみません」

葉月はなんのことだかわからなかったが、冨樫には何か秘密があるんだと推測した。

ヤスシは鼻歌を歌いながら、キッチンに向かった。

冨樫は葉月に向かって、頭を下げた。

「すまねえ、許してくれ、二度と葉月には触れねえ、約束する」

葉月はそれはそれで寂しいと感じた。

冨樫と一緒に過ごす時間は心地よい。

キスも抱きしめられることも嫌ではない。

ただ、忌まわしい記憶が葉月を激しい抱擁から遠ざける。

葉月には年下の恋人がいた。

山辺徹、異常とも取れる性癖の持ち主だ。

独占欲が強く、少しでも逆らうと、手をあげる。

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