❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「俺の女として……」

「そうしたら、彼女を解放していただけるんですね」

「お約束します」

「わかりました」

丸堂は葉月に近づいた。

「葉月、俺の名前を呼んでくれ」

「健さん」

丸堂は葉月の手をにぎり、手の甲にキスを落とした。

「泊まっていってくれ、明日の夜まで、葉月は俺の女だ」

そのころ、丸堂の女はヤスシの元に向かっていた。

「ヤスシさん、私自由になれたよ」

「借金は?」

「冨樫組の姐さんって人が、丸堂に話をしてくれて、一日丸堂の女になる約束で、
解放してくれたの」

「そんな、姐さん」

その頃冨樫は組合の集まりで外泊していた。

どうしよう、そんなこと、だめだよ。

姐さんを代わりに差し出すことになって、ヤスシはどうすればいいか迷っていた。
その頃、葉月は丸堂と時間を過ごしていた。

「葉月、食事に行こう」

「はい、お供致します」

明日の夜まで、丸堂さんの相手をすれば、ヤスシさんは彼女といられるよね。

葉月はヤスシに恩返しが出来るならと考えていた。

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