❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「ああ、雅也さん、気持ちいい、もっとお願い、私を壊して」

「望美、お前は可愛い」

でも、それは偽りの気持ちだった。

その裏で、望美は堅気の恋人とも抱擁を堪能していた。

いや、あの感じてる声は芝居だった。

俺は裏切られた。

そして、望美が堅気ではないことを知った恋人は自殺をはかった。

あまりのショックに精神が崩壊したのだ。

望美も後追い自殺をはかった。

ピエロを演じていた俺は、何も考えられなかった。

葉月はどうなんだ。

俺との抱擁は芝居なのか。

葉月の部屋は静かだ。

物音一つしない。

冨樫は急に葉月の様子が心配になり、声をかけた。

「葉月、大丈夫か」

全く反応がない。

冨樫は部屋の鍵を開けて、葉月の様子を確認した。

葉月はぐったりして、床に倒れていた。

「おい、葉月、葉月」

葉月はゆっくり目を開けた。

そして、冨樫をじっと見つめた。

葉月の息が荒くなり、過呼吸を起こした。

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