❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「ヤスシ、大丈夫だ、葉月のしたいようにさせてやってくれ」

ヤスシは二人を見比べて、狼狽えていた。

ガチャっとドアが閉まる音がして、葉月はドアの向こうに消えた。

がっくりと項垂れているヤスシを冨樫が手招いた。

「ヤスシ、葉月に気づかれないように後を追え、今晩はホテルに泊まるだろう、
そのあと、アパートを探すだろうから、葉月にピッタリと張り付いて逐一報告しろ」

「若頭、葉月さんを諦めたんじゃないんですね」

「バーカ、あたりめえだろう」

俺は葉月を解放していた。

しかし、諦めたんじゃねえ、葉月は自分を卑下して俺の前から姿を消そうとしている。

今、無理矢理止まらせても、逆効果と睨んだ。

山辺はまだ入院中だ、でも、葉月を一人にさせるわけにはいかねえ。

冨樫はヤスシに葉月を見張らせた。

困っていることがあったら、密かに助けようと考えていた。
そんなこととは知らない葉月は、まずアパートを探した。

葉月は毎日泣いていた。

こんなにも冨樫に惹かれていた自分は想像以上だった。

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