❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「俺はお前を怒らせることをしたなら謝る、言ってくれ」

葉月は肩を震わせて言葉を発した。

「もう、優しくしないでください、これ以上優しくされると……」

葉月は冨樫の胸を押して、走り出した。

「葉月」

そんな二人を憎しみが一杯の目が捉えていた。

次の日も冨樫は葉月の働いているコンビニに向かった。

しかし葉月の姿が見えない。

葉月、どうしたんだ。

ほかの店員に聞くと、葉月は風邪を引いて休んでいるとのことだった。

冨樫はヤスシに事情を話して、薬とスポーツドリンクと保冷剤を買ってきてもらい、

葉月のアパートへ向かった。

部屋の前で冨樫はウロウロしていた。

葉月は俺に対して怒ってるんだよな。

顔を見たいが、インターホンに対応してくれないかもしれない。

でも、高熱でうなされていたら、インターホンに手を伸ばしたり引っ込めたり

冨樫はずっと悩んでいた。

今日は帰ろう。

ドアノブに買ってきた物をぶら下げて、マンションに戻った。

「若頭、葉月さんの様子はどうでしたか」

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