❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
それが冨樫の葉月に対する愛の表現だった。

麗美と出かけた先には、城之内と葉月もいた。

なんと偶然なことか。

いや、麗美の企みがあったのだ。

葉月と城之内の仲の良いところを、冨樫に見せて、絶望を与えたかった。

雅也さんを愛しているのは私よと……

そして、城之内は私の言いなりなんだからねと……

「あら、こんにちは、そちらもデート?」

「お嬢」

城之内は麗美の企みを全く知らなかった。

冨樫はじっと葉月を見つめていた。

何を思ったか、冨樫は葉月に近づいた。

「葉月、体調は大丈夫か、何か困っていることはないか」

すると、城之内は葉月の前に進み出て、冨樫に言葉を投げつけた。

「失礼なこと言わないで頂きたい、葉月のそばにはいつも俺がいる、困っていることなどない、冨樫さんはお嬢のことだけ考えてください」

「葉月、行こう」

葉月は城之内に黙ってついていった。

「雅也さん、私達も行きましょう」

冨樫も麗美についていくしかなかった。

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