❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
それはあまりにも虫が良すぎるだろうと考えた。

「葉月さん、若頭のマンションに寝泊まりすればいいんじゃないですか」

「でも、そんなこと出来ないですよ」

「若頭は入院しているんですから、誰もいないし、俺がカードキーを預かってますから、
なんの問題もありません」

葉月はヤスシに押し切られて、冨樫のマンションから病院へ行くことにした。

次の日、着替えてを持って冨樫の病室へ足を運んだ。

「おはようございます、体調はいかがですか」

「あれ、ヤスシは?」

「あ、えっと、ちょっと用事があるので、先にこれを冨樫さんの病室へ持ってってくださいと頼まれました」

「悪いな、その辺に置いといてくれ」

「はい」

葉月はどうしていいか分からず、戸惑っていた。

いっぱい話したいことはあるのに、言葉が出てこないのだ。

「ほかになんか用あるのか」

「いえ、ないです」

「じゃあ、もういいよ」

葉月は仕方なく病室を出ようとした。

その時、冨樫が声をかけた。

「おい、名前なんだっけ」

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