❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「はじめまして、冨樫組のヤスシって言います、若頭の舎弟です、何なりと言ってください」

冨樫組若頭?冨樫さんは極道の世界の人。

どうしよう。

「あのう、私、売られちゃうんですか」

葉月の言葉に雅也とヤスシは顔を見合わせて吹き出した。

葉月はポカンとしてなんで笑われてるのか、全くわからなかった。

「そんなことしねえよ、うちの組は任侠集団だからな、世のため人のためと言うのが、
組長の教えだ」
「よかった」

雅也は身体のアザのことは、葉月の口から語られるまで黙っていることにした。

ヤスシは早速キッチンで食事の支度を始めた。

「お嬢さん、苦手な食べ物ありますか」

「いいえ、私はなんでも頂けます」

「偉い、若頭、聞きましたか、なんでも頂きますなんて、作りがいがありますよ」

「いいから黙ってつくれ」

「冨樫さんは苦手なものあるんですか」

「あるなんてもんじゃないですよ、野菜全般苦手なんです」

「ヤスシ、口じゃなく手を動かせ」

葉月はクスクス笑っていた。

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