❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
麗美は憎しみが増して、葉月の頬を平手打ちした。

城之内は葉月の前に出て「お嬢、いい加減にしてください」そう言って
葉月を庇った。

「何、私に逆らうの」

「そう言うつもりはありません」
「とにかく、この女、ここから連れ出してちょうだい」
城之内と葉月は仕方なく、その場を後にした。
城之内は葉月を車に乗せて、マンションへ向かった。

城之内は葉月に部屋に入るように促す。

「城之内さん、私、冨樫さんと病院へ行くって約束したんです、
だから、病院へ行かせてください」

「冨樫は葉月の記憶がないんだよね、それで、病院へ行って何が出来るの?」

「それは……」

「お嬢の記憶があって、葉月の記憶がないって、どう言うことを意味してるか分からないのか」

葉月はわかっていた。

でも心配して、マンションまで、来てくれて、キスをした。

冨樫さんの中に、私の記憶がなくても、あのキスに嘘偽りはなかったと信じたい。

病院では麗美が冨樫を見舞った。

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