❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「それなら、毎日通院してくださいとのことです」

「わかった」

冨樫さんは、オートロックを解錠して、ヤスシを部屋の中に入れた。

「外に車停めてあるので、病院行きますよ、支度してください」

冨樫は仕方なく、寝室のドアを閉めて支度を始めた。

「葉月さん、若頭は三年前の記憶もないみたいなんです」

「えっ」

ヤスシは三年前の事件が起こる以前の冨樫に戻ってると言った。

「そうなんですか、確かに別人のようなところもありますね」

「今の若頭は、葉月さんのためなら、なんでもやりますから」

葉月は極道冨樫雅也をちょっと怖いと感じた。

冨樫は支度を終えて、寝室から出てきた。

「葉月も一緒に行くぞ」

「私もですか」

「ああ、終わったらそのまま出かけるぞ」

「はい」

冨樫と葉月は病院へ向かった。

治療も終わり、病院を出た時、一人の男が声をかけてきた。

「その節はどうも」

頭に包帯を巻いた山辺だった。

冨樫は山辺のことは全く記憶がない。

「誰だ、てめえは……」

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