❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「どうしたんですか」

「ちょっと興奮した」

「えっ」

俺は葉月の手を俺自身に触れさせた。

「きゃっ」

俺はバスタオルの上から葉月の胸に触れた。

「ああ、だめ」

俺は葉月にまたしてもキスをした。

唇を啄もうとしたが、いきなりはまずいと思い、気持ちをグッと抑えた。

こんな感情は久しぶりだった。

葉月は脱衣所で鏡に映った自分の裸のあざやキスマークに、思い出したくない記憶が蘇ってきたんだろう。

ごめんなさい、もうやめて、お願いと言う言葉から、推測出来た。

葉月はリビングのソファに腰を下ろし、冨樫とのキスを思い返していた。

冨樫さんのキス、すごく優しかった。

当たり前だけど、肩に桜の刺青があった。

極道の人だもんね。

なんで冨樫さんは私にキスしたの?

私が泣いていたから?

極道の人なんだから、たくさん女の人がいるんだろうな、きっと。

そこへ冨樫がシャワールームから出てきた。

キッチンの冷蔵庫からミネラルウォーターを出して喉に流し込んだ。

「葉月も飲むか」

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