❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
「わかりました、山辺から助けて頂いたので、なんでもします」

「なんでも?そんなに山辺は嫌なのか」

葉月は涙を溢れさせて頷いた。

守は葉月の肩を抱いて「泣くなよ」そう言って頭を撫でた。

まるで泣き虫な妹と一緒にいる錯覚に陥った。

守は妹を必要以上に溺愛していた。

自分が極道の世界に足を踏み入れた以降も、すごく慕ってくれた。

なのに、自分のせいで命を落とすことになって、守はそれ以降心が折れた。

そして闇に堕ちていった。

葉月と出会って、一筋の光が見えた。

葉月を守ってやりたい、そんな気持ちが守を突き動かしていた。

「食事でも行くか」

「はい」

その頃、約束を反故にされた山辺は怒りが頂点に達していた。

「西沢守の野郎、このままで済むと思うなよ」

そして、富樫もまた、必死に西沢と葉月の行方を追っていた。

冨樫は西沢のマンションに向かった。

管理人に事情を話して、鍵を開けてもらった。

部屋にはヤスシが手当てはされているが、重症だった。

「ヤスシ、大丈夫か」

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