❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
それから、ルームサービスを堪能し、車で来たのでジンジャーエールを飲んだ。

「葉月、今後山辺には十分気をつけろ、ヤスシじゃ頼りないから、俺を雇え」

「えっ、私を守ってくれるんですか」

「ああ、冨樫も記憶が戻ったら、頼りないからな」

その頃、冨樫は急に頭が破れるような痛みに襲われた。

三年前の記憶が蘇ったのである。

愛した女に裏切られたショックに、どうしようもない気持ちに戸惑いを現した。

西沢は葉月とデートと言っていた。

これからホテルに行くとも言っていた。

俺だけが葉月にのぼせ上がっていたのか。

俺は何をしているんだ。

全ての記憶が戻った、葉月のことも……

もう、女を愛することはないだろうと思っていた。

それなのに、葉月を介抱して、一緒の時間を過ごすうちに惹かれ始めた。

山辺に対して、異常とも思える嫉妬と葉月に対して独占欲が燃え上がった。

山辺の元に戻ったら、拒絶出来ないと葉月は言っていた。

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