ハジメテノコイ
「ゆずー」


俺はわからない宿題があったのでゆずの部屋に。

また通話中だ。


「どした?」

「もういい!」

「何怒ってんのー」


後ろからゆずの声が聞こえたけど俺はゆずの部屋の扉をバタンと閉めた。

いくら考えてもわからないもんはやらなくていい。

わかんないもん。

俺は宿題をカバンの中に閉まった。


「いーつーきっ」

「わっ!」


ゆずが後ろから抱きついて来た。


「勝手に入って来んなよっ」

「樹希もいつもあたしの部屋勝手に入って来んじゃーん。あたしが男連れ込んでたらどうすんのよ」


ふんっ。

考えたくもないね。


「てか離れろ」

「嬉しいくせに」

「嬉しくないっ。なんの用だよ」

「最近樹希の相手出来てないなぁと思って」


ほんとだよ。


「一緒にお風呂入る?」

「ばっ...、馬鹿か!入んねーわ!!」

「もー、反抗期ー?」

「風呂入ってくる!」


俺は逃げるように自分の部屋を出て行った。
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