ハジメテノコイ
「楽しかったねー」


そう言いながら帰る家路。

あたしと雅臣は後ろの方に居た。


「帰りたくないなぁ...」

「え?」


ふいにもれた声を拾われてしまった。


「まだ一緒に居たい」


ダメって言われるだろうなぁと思いつつあたしは言ってみた。


「.......泊まる?」

「え!いいの!?」

「母ちゃんに聞いてみる。母ちゃん今日柚希泊めていい?」

「あらやだっ//いいけど何するの?」


雅臣ママがニヤニヤして聞いている。


「何もしねぇよっ」

「駄目。絶対やだ」


樹希が言った。


「もー、いい加減お姉ちゃん離れしなさい!柚希お嫁にいけないでしょー」


ママが樹希をなだめる。


「いかなくていい。俺と結婚するって言ったじゃん」

「馬鹿ねぇ、もう本気で結婚出来るって思ってない癖に」

「ごめんね、樹希」

「やだ!」

「早く行きな」


パパが樹希をとめている間に雅臣の家に入った。
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