ハジメテノコイ
今日は金曜日。

金曜日と土曜日はお店を手伝う日。

お昼寝布団を片手に。

もう片方の手は紬希の手。

歩いていると肩からお昼寝布団のカバンがスルッと抜けた。


「まさおみーっ」


紬希が大きな声で言う。


「...ありがと」


雅臣はあたしを見かけるといつも保育園の荷物を持ってくれる。

そしてお店まで送ってくれた。

って言ってもお店のすぐ近くにあたし達の家があるんだけどね。

雅臣とは本当に家がお隣さん。


「寄ってかないの?」

「あぁ、今日はいい」

「そっか、またね。紬希、バイバイは?」

「ばいばーいっ」

「おう」


雅臣は手をヒラヒラとふった。
< 6 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop