キミの空に虹を!
Weather 0.始まりの空
サァァァと雨が降り注ぐある日のこと_。

私、「天依 白端」略してシロは雨にも関わらず、街へと向かっていた。

「行ってきますっ!」

(まぁ、それもそのはず…)

シロは、レクセルの中で大の"天気"好きなんです!

(この雨の匂いと水滴で跳ねる葉っぱ…綺麗だなぁ。)


そもそも、この都市に生まれた皆は、好きな物を集めている。

だって、ここは好きな物と自分が合体した特有の能力が使えるから。

     レクセレスト
これは通称「合成能力」と呼ばれている。


「ふうっ、いつもの場所着いた〜!」

私はルンルンで街のはずれにあるいつもの広場に立つ。

と、"ネックレス"を服の内側から取り出してこう叫ぶ。

ウェザーストーン
 「天気石」!

すると、声に反応して宝石が淡く輝き、雨や雷の光を吸い込み始める。

ネックレスの5つの宝石のうちの1つに。

(毎回やってるけど、凄いよね!)

…しばらくして、輝きが落ち着くと岩の表面は今の空模様とまったく同じ!
            
これが私のお天気を集める方法。

(変わってるでしょ?)

「でも、失くさないようにしないと…。」

失くしたら大問題だもんね!

私は慌てて、新しく集めた雨さんを服にしまい、街の中心部へと近づいてゆく。
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