キミの空に虹を!
「熱いっ!」

「なんだ!これは!?」

炎のように揺れるポニーテールと、熱を帯びた弓を持つ姿へと変化する。

天気の精:天依 茜

アカネはしっかり者で、太陽の精を務める。

(そう…、悪人は大嫌いなんだよっ!)

先生に赤みを帯びた弓の糸をゆっくりと引いて構える。

「や…やめろ!」

バシュッ!

放たれた光の矢は、スーツを貫通。壁に突き刺さり身動きがとれない状態に。

ストレンジ・ヴィジョン
  「怪火の幻!」

そして手を振り、私は火の狐を作り出す。

「行きましょう!」

「…うわっ!?」

手を引き、波月くんと狐に乗って学園を駆けていく。

「待て!」

でも、狐のスピードはどの能力でも到底追い付けない。

すぐに、先生は見えなくなっていった。

(今に見てろ、天依。)

先生…波月くんの両親は、そんな私に対して静かな怒りを燃やしていた。
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