キミの空に虹を!
前に見える天依の背中は華奢で、小さい。

(それなのに、俺の怒りも背負ってくれているんだ。)

ギュッ…

ありがとうって伝えたくて。

優しく俺は天依を抱きしめた。

「俺の分も怒ってくれてありがとうな。」

(やっぱさ_。)

「天依は優しいよ。」

ふわぁと目を細めて笑う。ひまりとまた違った愛おしさが込み上げる。

(好きだな。)

そう思ったら、この気持ちがしっくり来てしまった。

〈俺はさ、天依のことが"好き"なんだ。〉

「_彼氏なんじゃないの?」

同級生の言葉がリフレインする。

心臓に初めて秘めた思いは、どんな時よりも熱かった。
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