空に一番近い彼
★★★

別荘に帰り着いた時にはすっかり暗くなっていた。
玄関先まで送り届けると、お茶を淹れてくれると言ったのを断り、そそくさと車に戻った。このまま部屋の中に入れば、欲情を抑えきれず彼女を押し倒してしまう。泣いて喚いてやめてと言われても抑えられそうにない。そんな事は絶対にしたくはなかった。
まともに彼女の顔も見れない。

このまま帰ってしまえば、無視されたと思うだろう。気合いを入れ彼女の姿を目に入れた。

嘘だろ……
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