空に一番近い彼
今日の私はどうかしている。こんなこと、自分の口から言うなんて想像もしていなかった。大胆な女だと引いただろうか。それでも私は彼に触れてもらいたかった。

彼は微笑み私の名前を呼ぶと、そのまま優しく抱いてくれた。一つになる痛みも、彼がゆっくり優しく癒してくれた。愛する人との時間はとても尊く、愛しい。

多くのものを失った私に、彼は愛を与えてくれた。知らなかった世界を見せてくれる。
許されるなら、これからも彼の傍で生きていきたい。

私の隣でスヤスヤと眠る彼の髪に触れた。

「駿さん、愛してる」




もうすぐ夜が明ける。

彼は今日も樹木の声を聴きながら高みへと登っていく。天性のバランス感覚で大空へ飛び立つように‥…


                 完

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