月下の逢瀬
晃平と死ぬための計画や準備も、ずいぶん前からしてた。
でも、大切な人の命を奪うのは躊躇われて、ずるずると延ばしてきてて。
けど、今日が限界みたい。
晃平はきっともう、あたしから離れて行ってしまう。
裕子さんと赤ちゃんのいる家庭へと、行ってしまう。
彼の心から、あたしが消えてしまう。
それだけは、堪えられない。
だから、今日、彼を連れてく。
本当は、もっと早くこうするべきだったの。
晃平が裕子さんと結婚すると言ったその時に。
そうすれば、裕子さんから夫を、罪のない子どもからパパを奪わずに済んだものね。
お母さん、ごめんね。
バカな娘でごめんなさい。
本当に、晃平を愛してるから、この道しかなかった。
またいつか、お母さんの娘として生まれてきたい。
その時は、あたしだけを見てくれる人と、幸せになるからね。
佐和
でも、大切な人の命を奪うのは躊躇われて、ずるずると延ばしてきてて。
けど、今日が限界みたい。
晃平はきっともう、あたしから離れて行ってしまう。
裕子さんと赤ちゃんのいる家庭へと、行ってしまう。
彼の心から、あたしが消えてしまう。
それだけは、堪えられない。
だから、今日、彼を連れてく。
本当は、もっと早くこうするべきだったの。
晃平が裕子さんと結婚すると言ったその時に。
そうすれば、裕子さんから夫を、罪のない子どもからパパを奪わずに済んだものね。
お母さん、ごめんね。
バカな娘でごめんなさい。
本当に、晃平を愛してるから、この道しかなかった。
またいつか、お母さんの娘として生まれてきたい。
その時は、あたしだけを見てくれる人と、幸せになるからね。
佐和