月下の逢瀬
「うーん、じゃあ、やめておくか。男の部屋に連れてくのも悪いし」


先生はうんうん、と一人納得している。
それから、じゃあさ、と言葉を続けた。


「もう少し、付き合ってくれない? せっかくだし、ドライブ」


「はあ。先生、暇なんですね」


「うわ。ひどい。まあ、その通りなんだけどさ」


あはは、と笑う先生は楽しそうな顔をしていた。

その笑顔を見ていると、気晴らしに出かけたんだし、ドライブもいいか、という気持ちになる。


「どこまで行くんですか?」


「ん、考えてないんだけど。とりあえずドライブと言えば海?」


「ここから遠すぎですから、却下です」


「すっぱり断るね。じゃあ、***公園は?」


先生は郊外の公園の名前を言った。
大きな公園は、中にちょっとした動物園がある。


「あ、そこがいいです」


「了解。じゃあ行こうか」


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