月下の逢瀬
『二番目でいい』
そう言ったのは、半年前。
あたしは、初めてできた彼氏に捨てられたばかりだった。
「ヤリ捨て」
多分そんな言葉で片付けられるような、思い出も何も残っていない付き合いだった。
やっぱり、好きな人とするべきだった。
あたしは、捨てられた事実より、自分が好きでもない男と寝てしまったのだ、ということが、嫌だった。
真緒が好きだよ、と言う、その言葉に惹かれただけで、何とも思わなかった相手だった。
付き合ってさえいれば、好きになれたかもしれない。
気持ちのなかったセックスも、意味があったと思える日が来たかもしれない。
でも、こうして別れてしまった今、意味はなにもなくなってしまった。
虚しさに泣けた。
別れを告げられた日、放課後の図書室に、一人残って泣いていたあたしを見つけたのが、理玖だった。
そう言ったのは、半年前。
あたしは、初めてできた彼氏に捨てられたばかりだった。
「ヤリ捨て」
多分そんな言葉で片付けられるような、思い出も何も残っていない付き合いだった。
やっぱり、好きな人とするべきだった。
あたしは、捨てられた事実より、自分が好きでもない男と寝てしまったのだ、ということが、嫌だった。
真緒が好きだよ、と言う、その言葉に惹かれただけで、何とも思わなかった相手だった。
付き合ってさえいれば、好きになれたかもしれない。
気持ちのなかったセックスも、意味があったと思える日が来たかもしれない。
でも、こうして別れてしまった今、意味はなにもなくなってしまった。
虚しさに泣けた。
別れを告げられた日、放課後の図書室に、一人残って泣いていたあたしを見つけたのが、理玖だった。