この恋、運命です
泰斗さんの方は見れないけど、ヒュッと息を呑んだ音が聞こえてきた。罪悪感があるんだろうか。私が余計なことを言っただけなのに。
「あーそりゃあ詳しいよな、あー、ごめん」
「自衛官に憧れつつも、私、自衛官は嫌いなの」
「どうして?」
「……怖いの」
「なにが?」
「国を守るということが。何かあれば、父は私たち家族を置いて駐屯地に向かってた。憧れと同時に、私は父が憎かった」
ぽつりと吐き出した言葉は、思ったよりも重みを持っていた。初対面で、ましてや、自衛官である彼に言うべきことではないと気づいて顔を上げれば、泰斗さんの悲しそうな顔。
「でも、それが俺たちの役目だからね。俺だって、もし優ちゃんと付き合ってても何かあれば、君を置いて駐屯地に行くよ」
「わかって、る。それをカッコいいとも思ってる」
「でも、だから悲しいんだ?」
「そう。だから、自衛官とは絶対に付き合わないと決めてるの」
けらけらと笑いながら、前を向く。矛盾してる行動を取ってる自覚はあった。だって、自衛官である泰斗さんを誘って夜の街に繰り出している。
「なのに、俺を誘っちゃったんだ? そんなに好みだったの?」
「その筋肉もメガネも、好みだけど! なんでだろうなぁ不思議だなぁ、きゃっ」
「あーそりゃあ詳しいよな、あー、ごめん」
「自衛官に憧れつつも、私、自衛官は嫌いなの」
「どうして?」
「……怖いの」
「なにが?」
「国を守るということが。何かあれば、父は私たち家族を置いて駐屯地に向かってた。憧れと同時に、私は父が憎かった」
ぽつりと吐き出した言葉は、思ったよりも重みを持っていた。初対面で、ましてや、自衛官である彼に言うべきことではないと気づいて顔を上げれば、泰斗さんの悲しそうな顔。
「でも、それが俺たちの役目だからね。俺だって、もし優ちゃんと付き合ってても何かあれば、君を置いて駐屯地に行くよ」
「わかって、る。それをカッコいいとも思ってる」
「でも、だから悲しいんだ?」
「そう。だから、自衛官とは絶対に付き合わないと決めてるの」
けらけらと笑いながら、前を向く。矛盾してる行動を取ってる自覚はあった。だって、自衛官である泰斗さんを誘って夜の街に繰り出している。
「なのに、俺を誘っちゃったんだ? そんなに好みだったの?」
「その筋肉もメガネも、好みだけど! なんでだろうなぁ不思議だなぁ、きゃっ」