「どうか、」

「……また、会えたらその時に……一緒に火、付け、たい」

「……」

「……え、か、叶永?」

「なああの、すごい自惚れたこと言っていい」

「うん?」

「エミ、私のことめちゃくちゃ好きじゃん…??」

「…………えっ、今更!?」



ええどうしよう嬉しいな、照れて来た。

なんて言い始める叶永に、拍子抜けしてしまう。


……そんなに伝わってなかったのかな。というか伝えてなかった?

確かに、改まって言ったこと無かったかもしれない。


……よし。



「……叶永、」

「おん?」

「わたし、叶永のこと、……大好き」

「!!!!!」



最後の花火をぎゅっと握り締めて、口にした言葉。

……改まって言うの、めちゃくちゃ照れるな。


けど、だからって反応を伺う隙間は少しもなく。

それはもう、ものすごく真っ直ぐな声で。



「なあ!!!!!私の方が!!!!!愛してる!!!!!」



そう、告げられるから。

やっぱり最後は笑ってしまって、きっとわたしたちはずっとこうなんだろうな、と思った。


ねえ、叶永。わたし、頑張るね。

大好きな叶永が誇らしく思える友達でいられるように、叶永が大好きだって思ってくれたわたしで在れるように。


だから、どうか。

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