突然現れた魔女っ子が帰ってくれません。
ジュリから分厚い本を受け取り、表紙をめくる。
目次を見るときちんと分類されていて、物を操って生活に活かす魔法や思い込みを利用する催眠的な魔法、透明になるものや、攻撃と防御のものまで載っていた。
例の課題は人の気持ちを操るのだから、催眠だろうと思い、その項目に一通り目を通す。
「その当たり大体やったんですけど、どれもうまくいかなくて」
ああ、そうなのか。
ガックリと肩を落とす彼女を見て、いったん本を閉じた。
「そういや魔女って飛ぶんじゃなかったっけ?」
ふと某アニメを思い出し、別の話題を振ってみた。ジュリの不安を緩和する気持ちからだった。
「飛びますよ」と言って、ジュリが小さく微笑む。
「箒に乗って?」
「ふわふわと」
ジュリが本に手を翳し、呪文を唱える。黄色い光と共に長い物体を引き抜いた。
俺は言うまでもなく絶句する。ジュリ曰く、彼女の私物一切はこの本に仕舞ってあるらしい。
「キラさん」
今し方取り出した箒を手に、ジュリが楽しそうに笑う。
「夜空のお散歩しませんか?」
目次を見るときちんと分類されていて、物を操って生活に活かす魔法や思い込みを利用する催眠的な魔法、透明になるものや、攻撃と防御のものまで載っていた。
例の課題は人の気持ちを操るのだから、催眠だろうと思い、その項目に一通り目を通す。
「その当たり大体やったんですけど、どれもうまくいかなくて」
ああ、そうなのか。
ガックリと肩を落とす彼女を見て、いったん本を閉じた。
「そういや魔女って飛ぶんじゃなかったっけ?」
ふと某アニメを思い出し、別の話題を振ってみた。ジュリの不安を緩和する気持ちからだった。
「飛びますよ」と言って、ジュリが小さく微笑む。
「箒に乗って?」
「ふわふわと」
ジュリが本に手を翳し、呪文を唱える。黄色い光と共に長い物体を引き抜いた。
俺は言うまでもなく絶句する。ジュリ曰く、彼女の私物一切はこの本に仕舞ってあるらしい。
「キラさん」
今し方取り出した箒を手に、ジュリが楽しそうに笑う。
「夜空のお散歩しませんか?」