孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】
なんだか元気がなくなっていくので少し心配になって見ていると、彼女はふいに顔を上げた。
「ねえ、深春さんたちは子作りしてる?」
「へ!? っ、ごほごほっ」
唐突で赤裸々な質問に驚いて咳き込む私。そこへ紅茶を注ぎにやってきた沢木さんが、いつものポーカーフェイスで口を開く。
「毎晩精を出しておられます」
「沢木さんっ!!」
余計恥ずかしくなるからそんな風に答えないでー! 確かに、あれ以来タイミングが合えば抱き合うようになったし、それをざっくり沢木さんに話してはいたけれども!
赤面しながら彼女の口を押さえる私。香苗さんは一瞬目を見張った後、ゆっくり目線を下げていく。
「そう……そうなのね。仲よくやっているみたいでよかった」
言葉とは裏腹に、彼女はなんだかショックを受けたような、深刻そうな顔をしている。とても気になったものの、それからは子作りの話題を避けるかのごとく話を逸らされ聞けずじまいだった。
様子がおかしかったのはその時だけで、ケーキを食べ終えてしばらくしてから笑顔で帰っていった。
沢木さんと一緒にエントランスで彼女を見送った後、家の中に戻りながらなにげなく呟く。
「ねえ、深春さんたちは子作りしてる?」
「へ!? っ、ごほごほっ」
唐突で赤裸々な質問に驚いて咳き込む私。そこへ紅茶を注ぎにやってきた沢木さんが、いつものポーカーフェイスで口を開く。
「毎晩精を出しておられます」
「沢木さんっ!!」
余計恥ずかしくなるからそんな風に答えないでー! 確かに、あれ以来タイミングが合えば抱き合うようになったし、それをざっくり沢木さんに話してはいたけれども!
赤面しながら彼女の口を押さえる私。香苗さんは一瞬目を見張った後、ゆっくり目線を下げていく。
「そう……そうなのね。仲よくやっているみたいでよかった」
言葉とは裏腹に、彼女はなんだかショックを受けたような、深刻そうな顔をしている。とても気になったものの、それからは子作りの話題を避けるかのごとく話を逸らされ聞けずじまいだった。
様子がおかしかったのはその時だけで、ケーキを食べ終えてしばらくしてから笑顔で帰っていった。
沢木さんと一緒にエントランスで彼女を見送った後、家の中に戻りながらなにげなく呟く。