孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】
 その日の晩も、私はベッドで奏飛さんに組み敷かれていた。

 熱く滾った彼のそれは、なんの抵抗もなくすんなり侵入してくる。そのたび私は甘い快感と、彼への愛しさでいっぱいになる。

 奏飛さんが気持ちよさそうな吐息を漏らし、官能的な笑みを浮かべるのもたまらない。

「君の中、もうすっかり俺の形になってる。嬉しいよ」
「は、恥ずかしいんですが」

 顔を覆いたくなるも、腰を振られるとあっさりなにも考えられなくなっていく。

 奏飛さんは私が恥ずかしがるのを楽しむ節があり、少々Sっ気を感じる笑みを浮かべて言う。

「深春は繋がったままここを弄られるの、好きだよな」

 上体を屈めて胸の蕾を口に含まれた瞬間、強い刺激が走って悲鳴にも似た声を上げた。

 彼はどうすれば私の身体が悦ぶのかをすでに熟知しているらしい。腰を動かしながら丁寧に胸を舐められ、頭の中が白くなっていく。

「あ、ダメ、もぅ……んんッ!」

 ひと際大きな快感の波が訪れて、ビクンと身体が痙攣した。あっという間にこんな感覚まで教えられるなんて、奏飛さんがすごいのか、私たちの相性がいいのか。
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