孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】
しばし結婚式の話で盛り上がった後、翼さんが「立ち入ったこと聞いてもいい?」と問いかけてきたので、とりあえず頷く。
「深春ちゃんの親族は誰か式に出るの? 複雑な家庭環境だったみたいだから、そのへんどうなるのかなって単純に気になって。あ、答えたくなかったらいいからね」
気を遣う彼女に、私は「大丈夫ですよ」と笑って返した。
私の唯一の親族、つまり鮫島家の三人を招待すべきかどうかは悩みどころだった。
あんな形で家を出てきてしまったし、ちゃんとけじめをつけるためにも呼んだほうがいいのではないかとか、でも今後も付き合いを続けたいわけではないしな……とか。
「いろいろ考えた結局、呼ばない方向になりました。新婦側に親族が誰もいないのは黒凪家の体裁に関わるんじゃないかとも思ったんですけど、無理に呼んで問題が起こったらそのほうが困るみたいなので」
「は~さすが黒凪家、警戒心強いね」
苦笑する翼さんだけれど、これが妥当なんだろう。叔父たちは外面がいいので問題は起こさないと思うが、すでに日頃の行いを知られているので敬遠されても仕方ない。
「深春ちゃんの親族は誰か式に出るの? 複雑な家庭環境だったみたいだから、そのへんどうなるのかなって単純に気になって。あ、答えたくなかったらいいからね」
気を遣う彼女に、私は「大丈夫ですよ」と笑って返した。
私の唯一の親族、つまり鮫島家の三人を招待すべきかどうかは悩みどころだった。
あんな形で家を出てきてしまったし、ちゃんとけじめをつけるためにも呼んだほうがいいのではないかとか、でも今後も付き合いを続けたいわけではないしな……とか。
「いろいろ考えた結局、呼ばない方向になりました。新婦側に親族が誰もいないのは黒凪家の体裁に関わるんじゃないかとも思ったんですけど、無理に呼んで問題が起こったらそのほうが困るみたいなので」
「は~さすが黒凪家、警戒心強いね」
苦笑する翼さんだけれど、これが妥当なんだろう。叔父たちは外面がいいので問題は起こさないと思うが、すでに日頃の行いを知られているので敬遠されても仕方ない。