孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】
「深春!」

 馴染みのある声が響き、反射的に声のするほうを振り返った。スタッフにやんわりと止められているその人を見た瞬間、心臓がドクンと大きな音を立てる。

「叔父様……!?」

 スーツ姿の彼は、切実そうな顔をして私を見ている。

 どうして……なにをしにここへ来たの? まさか、結婚式をぶち壊す気なんじゃ……。

 最悪の展開が脳裏をよぎり、絡ませた奏飛さんの腕を無意識にぎゅっと掴んでいた。


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