孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】
「私、汗だくだし、こんな土っぽい格好で恥ずかしいんですが……」
「心配いらない。すぐ脱ぐことになるから」
ぬっ、脱ぐ!?
聞き捨てならない発言がさらりと飛び出し、私はギョッとして隣を見やる。ハンドルを握る彼の横顔はいたって平静で、その頭の中はやはり覗けない。
まさか、売り飛ばされたりしないよね……?などと縁起でもない考えをよぎらせつつ、座り心地のいい車に揺られること約二十分。到着したのは南青山にある洗練された建物の前だった。
モノトーンでシックな印象の外壁に、ゴールドで『aileron』と書かれている。一見、宝石店か美容室のように見えたものの、店名の下に小さく書かれた〝Beauty〟の文字に気づいて黒凪さんを振り仰ぐ。
「ここって、エステサロン?」
「ああ、俺の友人が経営している店だ。ここでシャワーも浴びればいい」
脱ぐってそういうことか!と納得したのもつかの間、すぐに怖気づいてしまう。
こんな高級そうなエステサロン、縁がない場所すぎて足を踏み入れるだけで勇気がいる……! それにスマホしか持ってきていないんだけど、お金はどうすれば!?
「心配いらない。すぐ脱ぐことになるから」
ぬっ、脱ぐ!?
聞き捨てならない発言がさらりと飛び出し、私はギョッとして隣を見やる。ハンドルを握る彼の横顔はいたって平静で、その頭の中はやはり覗けない。
まさか、売り飛ばされたりしないよね……?などと縁起でもない考えをよぎらせつつ、座り心地のいい車に揺られること約二十分。到着したのは南青山にある洗練された建物の前だった。
モノトーンでシックな印象の外壁に、ゴールドで『aileron』と書かれている。一見、宝石店か美容室のように見えたものの、店名の下に小さく書かれた〝Beauty〟の文字に気づいて黒凪さんを振り仰ぐ。
「ここって、エステサロン?」
「ああ、俺の友人が経営している店だ。ここでシャワーも浴びればいい」
脱ぐってそういうことか!と納得したのもつかの間、すぐに怖気づいてしまう。
こんな高級そうなエステサロン、縁がない場所すぎて足を踏み入れるだけで勇気がいる……! それにスマホしか持ってきていないんだけど、お金はどうすれば!?