孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】
「ちょっと深春さん、いつまでやっているの!? 本当に熱中症に──」
そこまで言いかけた彼女は、伸びかけの髭のように生えていた雑草がすっきりとなくなった周辺を見回して目を丸くする。
「ものすごく綺麗!」
「なんと……! こちら側まで手が回らず、外から見えない場所なので後回しになっていたのですよ。とっても助かります。本当にありがとうございます」
素直に驚くお義母様と、深々と頭を下げる佛さんに私はふふっと笑う。「全体的に雑草は少なかったですよ。佛さんたちが日頃からよく手入れしていらっしゃるんですね」と言うと、佛さんは恐縮しまくっていた。
私がここまできちんと整備するとは思っていなかったのか、お義母様はぽかんとしている。数秒後、はっとした彼女は表情を引きしめて腕を組む。
「こっ、この辺にはハーブを植えてあるのよ。雑草と間違えて抜いてないでしょうね?」
フンと鼻を鳴らして指摘されるも、ちゃんと把握していたのでその心配はない。
「素敵なハーブがたくさんありますよね。あ、ついでにバジルの花穂を摘み取っておきました。花を咲かせると香りや風味が落ちるので」
「深春様……! 素晴らしいお心遣いをありがとうございます!」
そこまで言いかけた彼女は、伸びかけの髭のように生えていた雑草がすっきりとなくなった周辺を見回して目を丸くする。
「ものすごく綺麗!」
「なんと……! こちら側まで手が回らず、外から見えない場所なので後回しになっていたのですよ。とっても助かります。本当にありがとうございます」
素直に驚くお義母様と、深々と頭を下げる佛さんに私はふふっと笑う。「全体的に雑草は少なかったですよ。佛さんたちが日頃からよく手入れしていらっしゃるんですね」と言うと、佛さんは恐縮しまくっていた。
私がここまできちんと整備するとは思っていなかったのか、お義母様はぽかんとしている。数秒後、はっとした彼女は表情を引きしめて腕を組む。
「こっ、この辺にはハーブを植えてあるのよ。雑草と間違えて抜いてないでしょうね?」
フンと鼻を鳴らして指摘されるも、ちゃんと把握していたのでその心配はない。
「素敵なハーブがたくさんありますよね。あ、ついでにバジルの花穂を摘み取っておきました。花を咲かせると香りや風味が落ちるので」
「深春様……! 素晴らしいお心遣いをありがとうございます!」